奈良市の喜光寺(きこうじ)は、721年に行基が創建しました。
行基が東大寺の造営にあたり喜光寺の本堂を参考にしたという伝承から、この寺は大仏殿の「試みのお堂」として知られています。大仏殿そっくりなんですよ!
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古くは菅原寺と呼ばれていましたが、聖武天皇が参詣の際に本尊より不思議な光明が放たれ、それを喜ばれ寺名を喜光寺と改名されました。ちなみにこの辺りを菅原の里と呼ばれていますが、菅原道真の誕生の地でもあるんです。ご本尊は重文の阿弥陀如来像です。
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また、弁天堂では弁天像と宇賀神像が特別公開されていました。
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境内には200鉢あまりの蓮が植えられていて、蓮の美しい寺として有名です。透き通るような花びらが清らかで梅雨晴れの空に映えます。
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蓮の花は泥の中で育ちながらも決して汚れに染まらない、清らかな極楽浄土の花として仏像の台座にも使われていますね^^
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奈良市の十輪院は、元正天皇(715-724)の勅願寺で元興寺の一子院といわれています。
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ご本尊は平安時代の地蔵菩薩で石像です。当時は屋外に置かれていたものを、鎌倉期に石造りの厨子(石仏龕)を造ってその中へ移されました。龕の中央に本尊地蔵菩薩、その左右に釈迦如来、弥勒菩薩を浮き彫りで表した珍しいものです。さらに石仏龕を拝むための礼堂(らいどう)が建立されました。これが現在の本堂です。
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境内の池には蓮が植えられていますが、まだ開花には早く奥のほうで1輪だけ咲いていました。
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京都府木津川市の「岩船寺」は、729年に聖武天皇が出雲の国不老山大社に行幸のとき、霊夢によってこの地に阿弥陀堂の建立を発願し、行基菩薩に命じて建てたという古刹です。
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三重塔や十三重石塔など重要文化財を多く所蔵しています。三重塔を紫陽花が引き立ててくれます。gansenji20200623-02

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三重塔の四隅の垂木を支える天邪鬼(隅鬼)です。何ともいえない表情に大工さんのこのユーモア精神を感じました。
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緑と紫陽花に囲まれた本堂はどっしりしていました。ご本尊は阿弥陀如来坐像で、平安時代の作だそうです。高さ3メートルと大きく、疫病などが流行って、仏様にすがる思いだったんだろうなあって思いました。
コロナが早く終息しますように!
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