祇王寺(ぎおうじ)は、奥嵯峨の小倉山麓にある竹と楓に囲まれた小さな草庵です。平家物語にも登場する草庵で、平清盛が寵愛した祗王が清盛の心変わりにより都を追われるように去り、妹の祗女、母刀自と、仏御前がともに出家して、余生を送った悲恋の尼寺と伝えられています。
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やがて荒廃し明治初期には廃寺となってしまいましたが、平家物語ゆかりの地であると知った第三代京都府知事の北垣国道氏が、自ら別荘一棟を寄進し再建されたそうです。琵琶湖の水を京都に引いた人ですよね。すごいことやってますよね!
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仏間には祗王・祗女・母刀自・仏御前と清盛の木像が仲良く並んで安置されています。ひっそりした庵は、女達の傷心を慰め安らぎへと変えていってくれたのでしょう。
控えの間の大きな窓を吉野窓といい、影が虹の色に見えることから「虹の窓」とも呼ばれています。
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庵の前には苔と楓の庭園があります。木の黄葉や紅葉ともに、苔と淡い色合いの散紅葉が美しい風景を作り出していました。
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どことなくもの悲しさと寂しさが感じられる庭でした。 giouji20191202-05

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