奈良市の正暦寺(しょうりゃくじ)は、992年に一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正が創建しました。当初は86の僧坊を数え、奈良有数の大寺だったといいます。
現在は本堂、鐘楼、福寿院客殿を残すのみですが、菩提仙川に沿って苔むした石垣が続き、往時の名残をとどめています。
正暦寺界隈は「錦の里」と呼ばれる紅葉の名所で、参道や境内のもみじはとても綺麗です。また、当地は日本酒発祥の地としても知られています。
日曜日に訪ねましたが、小雨が降り続くあいにくの天気だったため、バスツアーのお客さん以外は観光客もまばらで、ゆっくり散策できました^^
雨に煙る山や紅葉に囲まれて佇む本堂や鐘楼を見ると、美しくもあり寂しげでもありました。本堂では秘仏の公開もされていて、とても興味深かったです。
福寿院客殿は、1681年に建立された数寄屋風建築で杮葺きの屋根となっています。庭園は裏山を借景に、紅葉がとても美しかったです。
ここでもゆっくり寛ぐことができました^^