恒例のオフ会は、谷瀬の吊り橋、賀名生皇居跡、五條の町歩きを楽しみました。
奈良県十津川村の面積は672.38km2もある日本一広い村で、琵琶湖とほぼ同じ大きさです。そこに巨大な「谷瀬の吊り橋(たにせのつりばし)」が架かっています。今や観光名所になっている吊り橋は、もとは生活用のために架けられました。

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長さ297m、高さ54mで、日本最長の生活用鉄線を誇っています。吊り橋から見る眼下に流れる十津川(熊野川)の清流はまさに絶景です!

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橋の中央に近づくにつれて、谷の深さと揺れがどんどん増していきます。この日は微風でしたが、揺れが大きくて渡りきるにはかなり勇気がいりますよ!

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吊り橋のワイヤーの曲線が美しいでしょう。あなたは渡り切る自信はありますか?

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奈良県五條市賀名生(あのう)には、南朝三帝の行宮となった「賀名生皇居跡」があります。1336年、足利尊氏に追われた後醍醐天皇が、京都から吉野に逃れる途中に滞在します。

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後村上天皇、後亀山天皇もここに身を寄せました。今なお当時の面影をとどめる屋敷(現在は一般の民家です)は、重要文化財に指定されています。

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賀名生皇居跡のすぐ裏手に、コンクリートの道路が一直線に延びています。1937年、五條市から十津川に沿って新宮市までを結ぶ「五新鉄道」の建設が着工されました。
ところが、太平洋戦争による資材不足などの理由で工事は中断されました。戦後工事が再開され、1959年に五條-城戸間の路盤工事が完成しましたが、経済社会情勢の変化などで、五新鉄道の夢は叶うことなく廃止が決まりました。

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そこで、国鉄(JR)バスが運行していましたが、2002年にJRバスも廃止されました。その後、五條市の委託を受けて奈良交通がバスの運行しましたが、これも廃止され、現在は国道を路線バスが走っています。
都を追われた公家たちと幻の五新鉄道敷設の史話。儚くも壮大な夢の舞台に立つと、ちょっぴり哀しくなりました...

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五條市には古い町並みが保存されているので少し歩いてみました。

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ここにも本来の目的を果たせずに終わった姿がありました。吉野川を渡る直前途切れた橋。市街地に架かる美しいデザインのアーチ橋。ここにも哀しい歴史がありました...

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