正暦寺(しょうりゃくじ)は、992年に一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正が創建しました。当初は86の僧坊を数え、奈良有数の大寺だったといいます。現在は本堂、鐘楼、福寿院客殿を残すだけで、菩提仙川に沿って苔むした石垣が続いていて、往時の名残をとどめています。

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境内に入ると「日本清酒発祥之地」という石碑が立っています。寺院での酒造りは禁止されていましたが、神仏習合の形態のため、鎮守や天部の仏へ献上するお酒として荘園の米で自家製造されていたようです。その清酒を「僧坊酒」と呼び、境内を流れる菩提仙川の清水を用いたと伝えられています。

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正暦寺は「錦の里」と呼ばれる奈良県有数の紅葉の名所で、参道や境内のもみじは見事です。今年は早く紅葉した木はすでに散ってしまい、二番手の紅葉が進んでいました...

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境内は自由に散策できますが、本堂と福寿院の拝観は有料です。可愛らしい本堂ではご本尊の薬師如来像などが公開されます。

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また、客殿福寿院ではゆっくり座敷に座って、美しい庭園や紅葉を楽しむことができます。ここではゆったりした時間が流れていました^^

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☆正暦寺へは、11月のみ臨時バスが運行されます。
 駐車場あり