長崎旅行の最大の目的地は「軍艦島」のクルーズ&上陸です。
軍艦島、長崎県西彼杵郡高島町端島の俗称で、長崎港から18kmの海上に浮かぶ島で、島影が「戦艦土佐」に似ていることから名付けられました。

1810年頃に石炭が発見され佐賀藩が小規模の採炭を始めました。1890年に三菱が島全体と鉱区の権利を買い取り、本格的海底炭坑として操業が開始されました。島や周辺の海底から良質の強粘結炭を採掘し、主に八幡製鉄所に製鉄用原料炭を供給していました。最盛期には5200人の人口で当時の東京人口密度の9倍とも言われていたそうですが、国のエネルギー転換政策の推進に伴って1974年1月15日に閉山しました。

クルーザーがドルフィン桟橋に接岸しました。軍艦島には数社が見学ツアーを催行しており、桟橋につけられる時間が1時間に制限されています。この1時間で島内を見学します。

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見学通路は護岸に沿って500mほどあり建物に接近することはできません。かなり遠くから眺めることになります。
第一見学広場です。ここからは工場跡や小中学校跡が見えます。島は南北に細長く、波が穏やかな南側に工場や桟橋が造られました。

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第二見学広場です。正面に工場跡や総合事務所跡が見えます。

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石炭を採掘すると、ボタと呼ばれる不要な岩石や商品にならない粗悪な石炭のボタ山が形成されますが、ここではボタを埋め立てや護岸に使われました。護岸は石炭と赤土を混ぜた天川(あまかわ)という接着剤を用いた石積み工法で造られました。のちのコンクリートの防波堤より強いので驚きました!

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第三見学広場です。島の北側は冬期に風が強く時化るため、アパートが建設されました。ここは工場の島なので、生活は環境の悪い側に追いやられました。

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これで上陸しての見学が終わり、ドルフィン桟橋へ戻ります。どんどん風化が進む貴重な産業遺産を見ることができてよかったです^^

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船が島から離れていきます。丘の上に小さく見えるとんがり屋根は端島神社だそうです。使われていない桟橋跡に釣り人がいました。島には許可なく上陸できませんが、ここに乗って釣りはできるそうです。

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島の南側から眺めます。

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西~北側へ進みます。戦艦土佐そっくりでしょう!

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アパート群です。北風を真正面から受けることになります。生活環境としては最悪ですね。

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軍艦島のクルーズと上陸を終えて長崎港へ帰港します。これだけ荒れてしまっていては世界遺産に登録は難しいかもしれませんが来てみてよかったです^^

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