賀名生には、南朝三帝の行宮となったと伝えられている「賀名生皇居跡」があります。1336年、足利尊氏に追われた後醍醐天皇が京都から吉野に皇居を移す途中に滞在します。後村上天皇、後亀山天皇もここに身を寄せました。今なお当時の面影をとどめる屋敷(現在は一般の民家です)は、重要文化財に指定されています。

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賀名生皇居跡のすぐ裏手に、路線バス専用の道路が一直線に延びています。1937年、五條市から十津川に沿って新宮市までを結ぶ「五新鉄道」の建設が着工されました。ところが、太平洋戦争による資材不足などの理由で工事は中断されましたが、戦後工事が再開され、1959年に五條-城戸間の路盤工事が完成しました。ところが、経済社会情勢の変化などで、五新鉄道の夢は叶うことなく廃止が決まりました。
そこで、国鉄(JR)バスが運行していましたが、2002年にJRバスも廃止され、現在は五條市の委託を受けて奈良交通がバスの運行しています。(この道路を通るバスは1日数本で、ほとんどはR168を走っています)
都を追われた公家たちと幻の五新鉄道敷設の史話。儚くも壮大な夢の舞台に立つと、ちょっぴりさびしく感じました。

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☆賀名生皇居跡へは
 JR和歌山線「五条駅」下車、奈良交通バス約20分 「賀名生和田北口」下車すぐ
 近鉄「大和高田」下車、奈良交通バス約60分 「賀名生和田北口」下車すぐ